コーディング

最終更新日: 2024.01.17 (公開: 2024.01.17)

コーディングとは何?基本知識や学習方法、仕事の種類をわかりやすく解説

コーディングとは何?基本知識や学習方法、仕事の種類をわかりやすく解説

コーディングとは何か、具体的な仕事への活かし方や学習方法を紹介します。本記事を通してコーディングの注意点を知り、効率的な学習を目指しましょう。

コーディングとは、プログラミング言語を使ってソースコードを記述する作業のことで、初心者からIT技術者まで幅広いレベルの人々にとって必要なスキルです。具体的には、特定のプログラミング言語を使ってコーディングすることで、ソフトウェアやアプリケーション、Webサイトなどを作成することが可能です。

コーディングは、繰り返し試行錯誤することが必要で、論理的な思考や問題解決の能力が求められます。本記事ではコーディングとプログラミングの違いや必要な知識・技術を解説します。おすすめの学習方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。

コーディングとは?

コーディングとは、コンピュータが処理を実行するために指示を書くことです。言語の種類を問わず、ソースコードを記述する行為全般を指します。

特定の処理を実行するためのプログラムをコーディングするには、論理的な思考や問題解決の能力が求められます。エラーがあるとプログラムが正常に動作しなくなるため、正確にコードを書くスキルと、エラーが発生した際に該当箇所を突き止めるコード解析の能力が必要です。

コーディングとプログラミングの違い

コーディングとプログラミングは、似たような意味があるものの、微妙な違いがあります。プログラミングには、テストやバグのチェック・修正といった作業が含まれるのに対し、コーディングはバグのチェックや修正をおこないません。

コーディングは、プログラムを書くためのコードを記述する作業を指します。一方で、プログラミングは、プログラムを設計しシステムを開発する 作業を指し、プログラム開発に必要な設計やアルゴリズムの決定などを含んでいます。

つまり、コーディングは、プログラムを書くための作業であり、プログラミングはプログラムを作り上げるためのプロセス全体を指すのです。

コーディングに必要な知識・技術を知っておこう

コーディングには、主に6つの知識と技術が必要です。

  • Webサイトを構築するHTML
  • Webサイトのデザインを決めるCSS
  • ページに動きをつけられるJavaScript
  • 開発環境を構築する知識・技術
  • コーディングに関する規約の知識
  • SEOに関する知識

コーディングは、Webサイトやアプリケーションを作成するうえで欠かせない技術です。しかし、初心者にとってはどのような知識や技術が必要か判断しづらいため、ここからはコーディングに必要な知識・技術を解説します。

Webサイトを構築するHTML

HTMLはWebサイトの骨格を作る言語であり、インターネット上でほぼすべてのWebページに使われています。たとえば、やなどのタグを使用して、Webページの構造を定義するのがHTMLの概要です。

テキストや画像・動画などのコンテンツを表示する際にもHTMLが使用されます。コーディングをするコーダーは、HTMLの基本的な文法を理解し、Webページの構造やコンテンツを正確に表現できるスキルや知識が必要です。

HTMLには、Web標準に準拠して記述するためのガイドラインがあり、ガイドラインに従ってHTMLを書くことで適切なHTMLを作成できます。また、HTMLは環境構築が必要なく学習しやすい言語であるため、プログラミングの学習が初めての方にもおすすめです 。

Webサイトのデザインを決めるCSS

CSSは、Webページのデザインを決める言語です。CSSを使用することで、HTML言語で設計したWebページのテキストの色やサイズ・背景色・レイアウトといった、コンテンツのデザインを変化させられます。
レスポンシブデザインとは、異なるサイズのデバイスで閲覧しても、画面が崩れず適正な表示がなされることをいい、CSSはデバイスでの画面崩れ を調整する重要な役割を担っています。

CSSで、aタグの要素に対して、文字の色を赤色に背景色を青色に設定する場合のコードの例は以下の通りです。

a {
color: red;/* 文字の色を赤色に */
background-color: blue;/* 背景色を青色に */

}

ページに動きをつけられるJavaScript

「JavaScript」は、Webページに動きや機能を追加する言語です。HTMLがフォントの色や背景色の変更といった静的な要素の変更ができるのに対し、「JavaScript」はWebページに動的要素を追加できます。

「JavaScript」によってページに動きをつけるスライダーやボタンクリック時の動き、要素の移動の実現が可能 です。スライダーでの動作はたとえば、音声のボリュームを変更する際によくあるバー表示のコンテンツです。この表示も「JavaScript」で実装できます。 「JavaScript」でブラウザによってページがすべて読み込まれた後に、HTML文書内の特定の要素のテキスト色を赤に変える動作のコード例は、以下の通りです。

window.onload = () => {//ページが読み込み完了したときに実行される処理を定義
const e = document.getElementById(“element_id”);//HTMLのなかからID属性が”element_id”である要素を取得し、eという変数に代入
e.style.color = “red”;//取得した要素のスタイルプロパティのcolorを変更し、テキスト色を赤色に変更
}

「JavaScript」で特定の要素に対する細かい処理の実装ができるものの、HTMLやCSSとは違いプログラミング言語という位置づけです。そのため、プログラミング学習の初心者にとっては、「JavaScript」の学習はハードルが高いかもしれません。ただし、「JavaScript」のスキルを習得することで仕事を獲得しやすくなるため、まずは学習にチャレンジしてみてください。

開発環境を構築する知識・技術

システムやアプリの開発環境を構築するために必要な知識や技術は、多岐にわたります。たとえば、テキストエディタやコードエディタの特徴を知り適切なツールを選定すること、開発ツールの使用方法、Webサーバーやデータベースのセットアップなどです。

開発環境を構築するスキルや知識は、コーダーにとって重要です。

開発環境の構築はさまざまなツールやソフトウェアが必要になるうえ、それぞれのインストール方法、設定方法、使い方などを理解する必要があるため、プログラミング学習の初心者にとってややハードルが高いかもしれません。 しかし、インターネット上には、自分が探している開発環境を構築するさまざまな情報があります。開発に困ったら、インターネットで調べて開発をおこなってみてください。

コーディングに関する規約の知識

システムやアプリの開発は、チームでおこなうことがほとんどです。 コードを記述するにあたっては、誰もがわかるコードになるように記述ルールを設定すると、他のチームメンバーが書いたコードでも修正が容易になり、作業時間が短縮できます。

たとえば、一般的なコーディングの記述ルールには、以下のようなものが考えられます。

コーディングの記述ルール 概要
インデントのルール コードを読みやすくするために、タブやスペースの使用、インデントの幅などのルールを決める
変数名や関数名の命名規則 適切な名前をつけることで、誰にとってもわかりやすいコードになるため、変数名や関数名の命名規則を決める
コメントの記述ルール コードの意図を明確にするために、コメントの記述ルールを決める
「コードのブロックや関数に対して意図や説明を記述する」など
不要なコードの取り扱いルールを決める 不要なコードが残っていると、コードの読みやすさや保守性が損なわれるため、不要となったコードの取り扱いルールを設ける
バージョン管理されている場合は最新の版のみ削除、コメントアウトするなど

SEOに関する知識

SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンの結果上位に自分のWebサイトを表示させる施策のことです。検索結果の上位に表示されれば、ユーザーの閲覧数が増える可能性が高まります。SEO対策をするには、以下の点に注意が必要です。

取り得るSEO対策 コードの概要
クローラーに理解しやすいコードを書く Googleなどの検索エンジンは、クローラーと呼ばれるプログラムでインターネット上のWebサイトを検索するため、クローラーに見つけてもらいやすいHTMLコードを書く
「ページのタイトルや見出しを適切に設定する」など
ページの読み込み速度を上げる ページの読み込み速度が遅いと、Googleからの評価が下がるため、読み込み速度を上げるコードを書く
レスポンシブデザインを採用する スマートフォンやタブレットから閲覧されてもページの表示が崩れない、レスポンシブデザインに対応したコードを書く

コーディングを必要とする仕事を知っておこう

ここからは、コーディングがどのような仕事で利用されるのかを紹介します。コーディングが必要な仕事は主に以下の3つです。

  • プログラマー
  • フロントエンドエンジニア
  • Webデザイナー

コーディングが必要とされる仕事を知ることで、学習後にどのような仕事に就けるか理解できるためモチベーションの向上につながります。

プログラマー

プログラマーの仕事は、企業の業務システムやさまざまなアプリを開発することです。プロジェクトごとに指定されたプログラミング言語を用いて、アプリケーションやシステムなどを構築します。そのため、プログラマーにとってコーディングスキルは必要不可欠なスキルです。プログラマーは、コードを書く・バグの修正やテストをおこなうことなどが主な業務です。

開発以外にも、単体テストや結合テスト・システムテストを担当することがあるため、コーディング以外の幅広いIT知識が必要になります。チームで開発することがほとんどのため、コミュニケーション能力やチームワークも必要です。

フロントエンドエンジニア

フロントエンドエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションの開発をおこなうエンジニアです。ユーザーが使う画面の設計・開発が主な業務で、HTML・CSS・JavaScriptなどを使ってコーディングをします。また、レスポンシブデザインやクロスブラウザ対応などを担当する場合もあります。

Webサイトやアプリケーションの作成は、コーディングスキルだけでなく、デザインやユーザビリティに関する知識も必要です。プログラマーと同様に、コミュニケーション能力やチームワークも重要なスキルになるでしょう。

Webデザイナー

Webデザイナーは、WebサイトやWebアプリケーションのデザインをおこなうのが仕事です。デザインを元に、HTMLやCSSなどのコーディングをおこなうこともあります 。WebデザイナーはWebサイトの見た目や使いやすさの追求が主な業務で、よりデザイン性の高いものを作るには高いコーディングスキルが必要です。

コーディングを学ぶにはどうすればいい?

WebサイトやWebアプリケーションの需要が高まっていることから、コーディングスキルが必要とされる仕事も増えています。自分でWebサイトの制作やプログラムを組んでアプリを開発するときに、コーディングの知識は必要です。

ここからは、コーディングを学ぶために必要な知識や技術・効率的に学ぶための方法を解説します。プログラミング学習が初めての方は、適切な学習方法を選ぶことで効率的に自分のスキルアップが目指せるため、ぜひ確認してください。

書籍で学習する

書籍を購入し、実践しながらコーディングスキルを身につける方法です。基礎を網羅した参考書を使用すれば、コーディングの概念を学習できます。プログラミングやWeb開発に関する書籍は多くあるため、 プログラミング学習初心者の方は「はじめて」や「初級」といったキーワードがタイトルに含まれる本のなかから、自分に合ったものを選びましょう。

どの参考書で学習すべきかがわからない場合は、書籍のレビューを確認して、実際に書店で確認することがおすすめです。

スクールに通う

プログラミングスクールに通って、コーディングを学習する方法です。講座を受けるための費用はかかりますが、専門講師からサポートが受けられ、すぐに質問できる環境が用意されている点はメリットといえます。自主的に学ぶよりも、人に教えられながら学びたい方におすすめです。また、わからないことがあったらすぐに講師に質問して解決できるため、個人で学習するよりも、早くコーディングの学習ができるでしょう 。

自分でプログラムを組んで実行結果を確認する実践的なプロジェクト に取り組むことで、現場で求められるスキルを習得できます。ただし、高額な受講料がかかることや通学に時間がかかる点はスクールのデメリットです。

オンライン学習サービスを利用する

オンライン学習サービスを利用してコーディングを学ぶ方法もあります。初心者から上級者向けまで幅広い講座を取りそろえているところが多く、自分が学習したいときにどこでも講座を受講できる点が特徴です。

Udemy のような動画買い切り型サービスの場合は、一度購入すれば何度も繰り返して視聴できます。学習を続けるなかで、わからなくなったところを何度でも確認できるため、非常に便利です。また、初心者のレベルから段階的に学べることが一般的なので、初心者でも簡単に学習を始められるでしょう。

オンライン上でのコミュニケーションも可能で、講師や他の生徒と交流もできるため、モチベーションの維持もしやすいです。スクールに通う場合と比べると費用が安いことが多く、手軽に始められます。

コーディングを学ぶ際に注意すべきこと

コーディングを勉強しようと考えても、学習方法によっては効率が悪くなってしまうことがあります。コーディングを学ぶなかで注意したいポイントは、以下の3つです。

  • コードのコピーをしない
  • コードを丸暗記しない
  • コードの意味を知っておく

コーディング学習の注意点を把握し、知識を深めましょう。

コードのコピーをしない

コードをコピーして利用することは、簡単で時間の節約になります。しかし、コピーでコードを書くと、学習効果を下げてしまう可能性があります。他人のコードをコピーする場合は、ライセンスや使用許諾条件を遵守し、そのコードが正しく動作するかを確認しなければなりません 。

自分で書いたコードをコピーして使用する場合は、コード修正の際に同じ修正を何度もおこなう可能性があるためおすすめできません 。コードをコピーするのではなく、再利用可能なコードとして設計することが望ましいです。

コードを丸暗記しない

プログラミング言語の文法やAPIの関数を丸暗記することは、初心者にとっては難しいことです。また、仕様書に基づいたプログラムを作成するには、どこかのシステムで用いられているコードを使用することはできません。

コードを丸暗記してのデザイン制作はできますが、「なぜそのデザインができたか」を説明できないため、コードのコピーはしないことが重要です。コーディングのスキルや知識を身につけ、オリジナルのコードで作られたものをクライアントに納品するように心がけてください。

コードの意味を知っておく

コードを書く際には、「それが何をしているのか」「どのような動作をしているのか」の理解が重要です。コードの意味や動作を理解することで、プログラムのバグを特定しやすくなるため修正対応も容易になります。

他の人が書いたコードを読む場合も、コードの意味を理解することが重要です。コードを書くのではなく、どのように動くか・どのように使われるのかを考えてコーディングをおこなってください。

コーディングに必要な知識・技術を得て仕事につなげよう

コーディングに必要な知識や技術を習得すると、さまざまな仕事やビジネスに応用できます。コーディングの学習方法は、書籍や学習サイトでの独学・スクールの受講があるため、自分の状況と目的に合った方法を選んでください。

コーディングに必要な知識や技術を習得すれば、仕事の幅も広がります。本記事を参考に、ぜひコーディングの学習を始めてみてください。

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